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夏のチベット再訪6

4日目(2017/7/25)つづき
セラ寺、ジョカン寺
ラサ泊

セラ寺は通常営業中で(って表現はおかしいけれど、前回は試験中だったから)、まずは印経院で、本来はすぐに崩されるが見学用に残してある精巧な砂曼荼羅を拝見する。僧坊の並ぶ街のような路地を抜けて、チェ・タツァンでご本尊である馬頭観音の周りを回り、お顔を覗いて足か腰のあたりに頭を付ける。ここで子供は鼻に墨を塗ってもらえる。順番が近づいてきて、ガイドさんが言う。「緊張してる?」なんでだ。大丈夫なはずだ。
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外に出て、問答を見学しに行く。カメラは駄目だけど、スマホは良いらしい。取り囲む通路の端に腰を落ち着ける。日射しが強いが、風は涼しく気持ちが良い。答える側が考え込んでしまい、終いには問いかける側も隣に並んで座って、他の様子を眺め始める、という一連の流れを見届けて、腰を上げた。
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元来た道を戻っていく。セラ寺の敷地内は木々が多いので木陰が涼しいが、門を出ると照りつける日射しが痛い。喉も渇いた。なんて思っていたら、ガイドさんが更に向こうのセキュリティーチェックのある大きな門の辺りで売っていた棒アイスを買ってくれた。お母さんか。ヨーグルト味のすっきりしたアイスがやたら美味しい。みんなで囓りながら車へ向かう。
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ジョカン正面へ続く通りの入り口で降ろしてもらい、少し歩く。シャンバラホテルに泊まるとよく歩く道だ。セキュリティーチェックを抜けて正面からジョカンに近づいていく。何故か姉は、光沢のある真っ白い着物に光沢のある紫色の帯を巻いた人に写真を頼まれていた。
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中庭に面した壁画をぐるりと見ながら進む。前回あったゲートのようなものはなくなっていた。たまに団体が通り過ぎるが、イヤホンガイドのおかげでうるさくない。
中庭にはお参りを終えたらしきおばあさんの二人連れがいた。ペットボトルに入れた茶色い液体を鞄にしまい、残りを自分たちの頭や目に付け、口に含んでいる。漢方の入ったお茶だそうで、僧侶の祈祷がされている。遠くから来た人は、村のみんなに分けるために持ち帰るそうだ。
本堂に入り、時計回りに参拝していき、そしてご本尊の前に来た。お経を唱えるガイドさんの横で、またの再訪を願う。祈り慣れていないのでぱっと集中できない。雑念が多い。
本堂を出て、二階に上がる。修復中とかで三階には上がれず、ちょっと残念だった。
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バルコルを歩く。帽子を忘れてきた姉が目に付いた帽子屋さんで目に付いた帽子を言い値で買うのを見て、もう少し安くなるからすぐ払わないように、とガイドさんからお達しが出る。良いお土産ないかな、とふらふらとお店に吸い寄せられながら進む。ふらりと入ったお店はこじゃれたディスプレイで、値段を聞くと奧から若い漢族の青年が出てきた。ビジネスチャンスを掴みに移ってきたのだろうか、若い世代が小さな店を出しているのをよく見かけた。ガイドさんが交渉を買って出てくれるも、難航している様子。チベット人同士のようにはいかないようだ。商売人の漢族はやはり強い。疲れさせてしまったようだ。申し訳ない事をした。
気分転換に、すぐ近くの茶館に入る。ただの観光客には、ぱっと見お店だと気づけない。気が付いたとしても入れる感じでは無く、まさに地元のお茶やさん、という感じである。もちろんチベタンしかいない。そしてもちろん相席させてもらって、チャガモをすする。若い人も、おじいさんおばあさんも、相席になった人同士が自然にしゃべっている。私たちが相席したのは女性三人組だった。その一人とガイドさんがなにやら盛り上がっている。聞けば、同じ村に住んでいた人だそうだ。懐かしんで少し涙ぐんでいたと言うのが、なんとも。村はもうないのだ。みんな立ち退かされてしまったから。
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夕飯は何が良いと聞かれ、あまりお腹が空いていなかったので軽く、ビ、ビールとか飲みながら?と恐る恐る伺うと、あっさりオッケーが出た。おや?アルコール解禁許可がいつもより早い。それなら
昨日と同じ茶館がいいと、4人でウキウキ向かうのだった。久しぶりのラサビール。そしてチベットはジャガイモが美味しい。ビールや料理の写真を撮る私たちにつられて、ガイドさんもビールの写真を撮ろうとしだす。内装を眺めていると、チベットの伝統的な様式だと説明してくれる。黒い天井の所々に付けられた白い印は、ツァンパで吉祥の模様を付けたものだという。毎年、大掃除の後に付けるのだそうだ。
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どこか1日、茶館で朝食をリクエストしていた。日程的に明日、ただ翌朝は出発が早い。いつもより少し早く開けてくれるようにと、ホテルの目の前にある茶館にガイドさんが交渉に行く。開けてくれます、と笑顔で帰ってくる。明日の時間を確認し、また明日、とタクシーで帰るというガイドさんを見送った。






by mmiya2008 | 2017-09-02 22:00 | Tibet