冬のユーコン4.犬ぞりとオーロラ その2


2016/12/30 ホワイトホース(オーロラチャンス②)

 夕食までの時間に順番にシャワーを浴びにいった。ゲルに戻らず、そのまま母屋で猫の気を惹こうとし、料理をするタミーさんの手元を覗く。北海道に住んでいたことがあると言うから、似ているよね、とタミーさんと頷き合った。そう、似ているのだ。ユーコンと道東は。ツアーを終えて思い返してみれば、タミーさんは何よりもコミュニケーションが大切、という姿勢を有言実行で常に貫いている人だった。表現の仕方がアジア人とは違うけれど。なんて言うか、オープンでクリアだ。
 一度ゲルに戻り、再び母屋へ行くと上村さんがサーモンを捌いていた。今夜の夕食はサーモン(一切れが大きい)と、たっぷりのサラダ。ドレッシングが美味しくて、レシピを聞いたらオイルとバルサミコ酢にメープルシロップ、塩胡椒。分量は適当(メープルシロップはティースプーン一杯分くらい)。ドレッシングにメープルシロップを入れるとは、カナダだ!!と盛り上がる。そしてブリーチーズの上にベリーやナッツとアミガサタケを載せてオーブンで焼いたもの。これをクラッカーの上に載せて食べる。アミガサタケは乾燥させた物を戻して使う。このアミガサタケ、栽培が出来ず高級食材で、森で採れると良い値段で売れるという。山火事の後によく出てくるので、道路近くの取りやすい場所で火事があると争奪戦になるらしい。
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 この日も昨晩と同じポイントへ向かった。ひとまずはオーロラの調子が上がるまで、焚き火を囲んで暖まる。すごいカメラを持った方は既に暗闇でロケハンに入っている。タミーさんがそこら辺の細い枯れ木をパパッと加工し、ムース肉のソーセージを刺して渡してくれる。じわじわ炙りながら食べると香ばしくて美味しい。齧り付いていると、オーロラが良い感じですよ、と上村さんが知らせに来てくれた。急いでカメラの元へ向かう。急ぎすぎてソーセージが刺さった棒を持ったまま。夢中になって、あっという間に時間は過ぎた。それぞれが思うがままに、好きな場所で空を見上げ、写真を撮っていた。ばらばらに散らばる1人1人に、温かいジンジャーティーを届けてくれる。この日のオーロラは絶好調だった。まだまだ何か起こりそうだけれどキリが無い。名残惜しいが、オーロラが少し収束した頃合いで撤収した。
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 気が付けばもう3時を過ぎていた。暖かい車内で急激に眠くなる。ゲルに戻りストーブに火を(タミーさんが)熾していると、外から呼ぶ声がする。急いで出てみると、なんと強いオーロラが出ているではないですか。筋状に伸びては消えるオーロラを一頻り眺めて、すうっと消えていったのでゲルに戻り寝床を調えて、歯でも磨くかと軽装で母屋へ向かった。するとまたオーロラが強く出始めていて、すごいカメラを持った方と上村さんがカメラをセットしている。これまでで見たどのオーロラよりも強く、動きが活発だった。灯りがなくても周囲がほんのり見えるくらい明るい。動きの激しいオーロラは、感度の良いカメラ&レンズじゃないと綺麗に撮れないだろう。もはや写真に撮るとかどうでも良くなり、ただひたすらに見上げて、感激と寒さで小刻みに震えるのだった。顔を洗いに母屋へ移動する途中だったので、服装が油断しまくりだった。凍える私をタミーさんがガシッと捕まえて温めようとしてくれる。どこまでもフレンドリー、いや、通り越して家族のようだ。オーロラは西から生まれて、激しく変化しながら、最後は東まで移動して収束した。明るく見えていた周辺もすっかり闇の中。ひと段落したのを確かめて、撤収する。もうすぐ朝だ。





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by mmiya2008 | 2017-03-21 20:00 | Yukon