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パダンへ戻る


ジャワ島でもパダン料理店があって、その店構えは大抵とんがった屋根がデザインされているのだけど、あれはパダンの伝統的な建築様式だったのだと知った。昔は日本の藁葺きのように植物で葺かれていたそうだが、その後トタンで葺かれるようになったようだ。トタンで綺麗にとんがった形が造られている。
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パダンの料理は独特で、送り出してくれたインドネシア人によるとパダン料理は黄色くて辛いから気をつけて、とのことだった。席に着くと、何も頼まずとも小皿に盛られた数々の料理が運ばれてくる。店によってその数は違うけれど、今回一番品数が多かったところではお皿が三段重ねになるほどの数。下にあるやつを食べたかったらどうすればいいの?持ってきすぎじゃ?とインドネシアの皆さんも一緒に戸惑いつつ、そっとお皿を移動させながらいただくのだった。お会計は、食べた分だけ。食べ残したやつはどうなるのか。次に回されるらしい、つまりここに運ばれてきたものも前回からの・・・・・・ということは敢えて気にしないことにする。

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昼食を食べていたら外からすごい音が聞こえた。事故だ。車に突っ込んで跳ね飛ばされたバイクのライダーが、突っ込まれた車に乗せられてどこかへ運ばれていった。警察が来ることもなく、数分後には何事もなかったかのように、ほんと、なんにもなかったかのように車が流れていた。


今回の渡航には、ポスドクに成り立ての新人さんがひとりいた。つまり新卒、社会人2ヶ月目にしてインドネシア。仕事内容もそれまでやっていた分野とはちょっと違うらしい。しかも初海外。頼りになるが厳しい上司も一緒である。もはや何に対して緊張しているのかもわからないほど全方向に対して緊張していて、気の毒に思いながらもちょっと、面白い。慣れるしかないのだ、お腹さえ強ければ大丈夫、と何の足しにもならないことを言って励ましておく。

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パダンに戻り着いて、ホテルにチェックイン。希望通りビーチサイドの部屋にしてもらい、入ってみればやはり前々日の部屋とは同じホテルとは思えない仕上がり具合。にしても道路側の部屋、手抜き過ぎじゃないだろうか。荷物を置いて、それ以上の荷物を持って作業するための場所を探す。前日のように使い放題な場所が見つからなかったので、ホテルレストランの片隅を使わせてもらった。オープンエアなスペース、目の前のプールでインドネシア人が楽しげに水遊びをしているのを横目に、汗だくになりながら細かい作業を黙々と続ける。日が落ちてプールも静かになり、そろそろレストランもディナータイムの準備をしたそうな雰囲気になってきた頃、何とか作業を終わらせた。レストランの人が差し入れてくれたお水の美味しかったこと。

夕食は軽く、ということで、ホテル近くのインド人がやっているレストランで食べた。タイのRottiでもお馴染みのあのよく伸びる白い生地でスパイスの効いた肉や野菜を包んで揚げ焼きにしたものだった。お財布ひとつで出かけてしまったので写真がないのが悔やまれる。美味しかった。ビールが合うに違いなかったがイスラムの国ではそうもいかないのが、また。日本では一切飲まないコーラを飲んで紛らわせた。

翌日は朝から近所の朝市に出かけ、豊富な食材に感心しつつ、狭い通路の中央の商品をまたぐ形で通り抜ける荷台付き自転車のおじさんに驚きつつ、ウロウロした。

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同行したインドネシア人の1人のご実家が近いとのことで、昼食にご招待してくれた。お料理上手なお母様のお料理は、これまで食べてきたどのインドネシア料理よりも美味しかった。あんな料理なら何のストレスもなく毎日食べられるのに。やっぱり家庭料理が一番ですね、とインドネシアで負け越している日本人はしみじみと語り合うのだった。

空港へ向かう途中、土産物屋に寄って、日本人は数袋、インドネシア人は数箱のパダン名物を買い込んで、また慌ただしくセキュリティーチェックで行きよりも増えた大量の荷物を通してチェックインし、飛行機でジャカルタへ戻った。
by mmiya2008 | 2013-07-07 02:23 | Indonesia