チベットで年越し 6
2012年 01月 26日
7日目(12/31)午前
ポタラ宮
ポタラ宮は2回目である。1回目は夏だったので時間制限があり、入り口も正面は巡礼者のみ、観光客は横手にある入り口からの入場だったが、今回は正面から入り、時間制限も無くゆっくりと見ることができる。飛行機に乗る時のようなセキュリティーチェックは相変わらずだが。門をくぐり、見上げれば紺碧の空に映える白。綺麗だ。
長い階段をゆっくりと上っていく。巡礼者のグループが階段の途中で座って休んでいる横を通り過ぎていく。前回ポタラ宮の階段を上った時は、呼吸が苦しかった覚えがある。ポタラ宮内部など、見所満載なのに時間制限のためにゆっくり巡ることも出来ず、かなりクラクラしていた。今回は非常に楽である。白宮に入ってすぐにあるダライ・ラマの手形についても、歩きながらではなく、その場で見ながら説明してくれる。ゆっくり、ゆっくり。勢いのありすぎる他言語のガイドグループもおらず、落ち着いて見ることができる。
ポタラ宮をこうして観光できるのはありがたいが、本来は観光客がふらふら入り込める場所ではない。いるべき人が居ない場所。それでも多くの巡礼者が訪れ、祈る。ポタラ宮を守る僧侶は、実際はもはや僧侶の立場ではないという。以前は僧侶だった人、新しく雇われた人。でも、袈裟を着てお経を唱え、ポタラ宮を守っている。どこが、何をもって僧侶ではないというのだろう。彼らを見て、彼らが僧侶ではないと誰が思うのか。彼らは、その現状を知るチベタンは、それを外国人に淡々と説明するガイドさんは、どんな気持ちで何を思っているのだろう。チベットではそれをうかうかと訊くこともできない。
ポタラ宮のすぐ裏手には池があり、龍神が祀られている。池の手前、公園にはウイグルでもよく見た『健康器具』がたくさん並べられていた。ポタラ宮の裏にこんなもの並べやがって、なんて外国人である私は思ってしまうが、チべタンは満更でもないようだ。楽しそうに沢山の人が運動している。日本人的にはせっかくの雰囲気を台無しにするとしか思えないラサの街を彩る夜のイルミネーションも、意外にもチべタンには綺麗だと好評だったりするらしい。なんとも柔軟である。外野から見ただけではわからないものだ。
by mmiya2008
| 2012-01-26 22:49
| Tibet